
NUNOUS
SKIN for Products
それは、持続可能な社会の実現に向けた「新たな選択肢」になり得る存在。
レザーと布素材の特性を併せ持つNUNOUSは、抜き型裁断が可能なうえに、
両面とも表として使用できるため、財布やバッグをはじめとする、
あらゆる服飾品の製造に大きな可能性を予感させる新素材です。
NUNOUSは、大量の廃棄物のあり方を世の中に訴え、表舞台で輝く存在へと再生。
CO₂排出量の削減によって、地球環境の改善に貢献します。

布の「規格外品」はリサイクルが難しく、多くは粉砕や焼却などの処理が行われてきました。NUNOUSは従来の方法とは異なり、布の色や質感を損なわないアップサイクル方法を可能にすることで、「見えない大量の廃棄」を「美しく見える化」。 見えない廃棄の存在を伝え、廃棄物と企業、人の新たな関係を結びます。

従来の布素材のように端がほつれないため、端の処理をしない(フリーカット)で製品化が可能です。無縫製での製品化も可能になるので、様々なプロダクトへの可能性に満ちています。

表裏がないため、両面とも表として使用可能。光を通すほど薄く加工することもできます。

自然が生みだす模様のように、ひとつとして同じものが生まれません。工業製品としての耐久性も兼ね備えています。
140年の歴史と日本を支えた染色事業
当社の創業は1880年。倉敷市で軍服生地の織物製造からはじまりました。以来140年の間、一貫して繊維業を営んでいます。
1942年から染色事業を手掛け、現在では年間約2,000万m²の布地や人工皮革を染めて国内外へ出荷しています。
NUNOUS事業のはじまりは2013年。私が社長に就任して2年目でした。
染色事業の経営理念を新しく定めようとした際に、創業時とは全く異なる社会情勢や、企業のあるべき姿の変化を再認識し、染色事業を行う当社だからこそ今の社会に対して出来ることが何かあるはずだ、という思いが生まれました。
自問自答するうちに、日々発生する「規格外の布」に思い至りました。
当社の創業した1800年代末から1970年代前半まで、繊維産業は日本の発展を支える基幹産業のひとつとして貢献してきました。
しかし現代では、繊維産業の環境負荷が問題視されており、解決に向けての取り組みは必須な状況です。
大量生産の中で日々発生する規格外品を廃棄する事は、日本全国、ひいては世界中で「目に見えない廃棄物」としてCO₂を発生させ続けています。
様々な原料の混ざる布は、リサイクル専門業者でも扱いが難しく、アップサイクルが進んでいない素材のひとつです。通常は、細かく砕いて見えない部分に使用したり、燃やしてしまうなど、表舞台から完全に姿を消し、あたかも「無かった存在」となってしまいます。
この廃棄される布たちに新しい命を与え、再び表舞台に蘇らせることで、「見えない廃棄物」を「美しく見える化」し、新しい布の可能性を社会に提案し、 新しい明日を、布で支えたい。
布たちに新しい人生を。
代表取締役社長 姫井 明